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礼拝に備えて 7月12日マルコ4:26-34

7月12日 聖霊降臨後第7主日 マルコ4:26-34
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◆「成長する種」のたとえ
4:26 また、イエスは言われた。「神の国は次のようなものである。人が土に種を蒔いて、夜昼、寝起きしているうちに、種は芽を出して成長するが、どうしてそうなるのか、その人は知らない。土はひとりでに実を結ばせるのであり、まず茎、次に穂、そしてその穂には豊かな実ができる。実が熟すと、早速、鎌を入れる。収穫の時が来たからである。」
◆「からし種」のたとえ
4:30 更に、イエスは言われた。「神の国を何にたとえようか。どのようなたとえで示そうか。それは、からし種のようなものである。土に蒔くときには、地上のどんな種よりも小さいが、蒔くと、成長してどんな野菜よりも大きくなり、葉の陰に空の鳥が巣を作れるほど大きな枝を張る。」
◆たとえを用いて語る
4:33 イエスは、人々の聞く力に応じて、このように多くのたとえで御言葉を語られた。 たとえを用いずに語ることはなかったが、御自分の弟子たちにはひそかにすべてを説明された。
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「礼拝に備えて」
 聖書を読んでいて、いつもイエス様の巧みな例話の用い方に感心する。誰でもが知っていて、簡単に思い浮かべられる、身近なお話を用いて、神様の真理を伝えられた。私もろう者伝道の中で、視覚的なお話しをするように心がけてきた。いろいろな本を読み、証を読み、いろいろな人の信仰経験を学び、語るようにしてきた。しかし、イエス様のように、自然のあらゆる事柄を通して、神様のお心を伝えると言うことは難しかった。
 でも、やさしく話すということは、ずっと心がけてきた。今日の日課は、神の国の成長の秘密というべきだろうか。土に播かれた小さな種が、密かに成長するように、神様の国(み心)は人の心に播かれると、静かに大きく成長してゆく。
 ある教会で牧会していた時のこと、一人の老婦人が礼拝に来られた。彼女は長い間、ある宗教に入っており、そのグループの支部長にまでなり、活動していた。しかし、一人娘がクリスチャンになり、外国の方と結婚して、ご主人と一緒に移住してしまった。娘さんは、お母さんの魂が救われるように祈り、手紙を出し続けた。時には、外国に呼び、一緒に教会に連れて行った。
 ある時、お母さんが支部長の働きに疲れ、その宗教に疑問を持ち始めた。その娘さんはお母さんの様子を知って、今がチャンスと教会に行く様に勧めた。そして私の所に母を頼むと電話があった。
 丁度結婚式、葬儀が重なって一週間ほど連絡を怠っていたら、娘さんから電話があった。母の心が神様に向いてきたときに、すぐに行ってほしかった、電話でもしてほしかった、と。
 芽が生え、成長するには時がある。母の心に変化が始まった時を大切にして欲しい、とお叱りを受けた。早速、その夕刻、彼女のお母さんに電話し、しばらくお話をし、娘さんがどんなにお母さんのことを心配しているかをお話した。
 次の日曜日に、一番最初に教会に来たのはその方だった。それから私がその教会にいる間、ほとんど欠かさず礼拝に出席され、一年ほどして洗礼を受けられた。
 かたくなにキリスト教に反対し、母子離反にまでなりそうだった家族が、娘の祈りと努力によって、母の心に神様の国、御心を実らせた。娘の、母への祈りと愛が実った瞬間だった。
 あきらめずに、家族のために祈り続けることの大切さと、神の国の種の力を思い知った出来事だった。一人のクリスチャンの祈りが家族を救う、種まきの働きとなることを痛感した出来事であった。
 今日の命、与えられたもの、すべてを神様の御用のために用いたい。神に心を向け、祈り、願い、そしてそのために、今日の命を捧げたい。家族のために、親戚のために、友人のために、その心に神の御心の種―神の国―が始まるように、祈り続けよう。あなたの祈りは決して無駄にはならないのだから。

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by minitayori | 2015-07-11 16:34