人気ブログランキング | 話題のタグを見る

ミニタヨリ216

「ミニタヨリ216」
ミニタヨリ216_e0191585_18165165.jpg 
国会では、重要な法案が、強行採決されてしまった。日本中の各所で反対運動が起こっているのに、無視されてしまった。数の上での民主主義と言われれば、前回の選挙の時に、今の政府の思惑を見抜けなかった私達の責任も大きい。 次の選挙には心して取り組もうと思った。
前の戦争も、国民の意思等無視されて、戦争の深みにはまって行った。資源の乏しい日本では、鍋釜まで強制的に拠出された。
私の家は、豊橋で大空襲に合って命からがら逃げ出したが、その時、大切な物は家の庭にあった井戸の中に放り込んだ。落ちついてから家を見に行った父が、肩を落として帰ってきた。井戸の中に焼夷弾が落ちていて、丸焼けになっていたのだ。父が持ち帰った焼夷弾は、焼け焦げて、六角形だった。沢山まとめて縛るのに都合がよいからだと、大人が話しているのを聞いた。
確かに、田んぼの中に逃げて、空を見上げていた時、B29から落下傘につるされた大きなものが上空で花火のように爆発して、ばらばらと町に落ちてきて、一斉に紅蓮の炎があがった。あれがそうだったのかと思う。
年月は恐怖を忘れさせる。しかし、軍備を強固にすれば、張り合う国ができ、どこかで、小さな炎が大きな炎に広がってゆく。戦争の残酷さはどこでも同じ、弱い人が犠牲になる。
昔、私の家庭集会にバンコクの青年三人が出席し証をしてくれた。彼らの家族、祖父母が家族の目の前で日本軍の銃剣で刺殺された。その話を父から聞いて、日本を憎んだそうだ。しかし、イエス様に出会って、憎しみを愛に変えることを学び、今は平安を得ている、日本のために祈りたいと言ってくれた。
今もアジアの人々は、戦争の悲惨さを身近なものとして語り継いでいる。沖縄の人々は私の経験とは比べものにならないほどの悲惨な経験をしている。まだ家族の遺骨を探している人がいる。日本に、近隣諸国に、戦争の怖さ、悲惨さを目撃し、忘れることのできない傷として負い続けている人がいる。
戦後70年の平和憲法、いやこれからの恒久的に守らなければならない平和憲法こそ、日本の宝、贖罪ともいうべきものではないだろうか。大切にしたい。

ミニタヨリ216_e0191585_18201376.jpg

by minitayori | 2015-07-18 18:22