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礼拝に備えて 6月5日 ルカ6章37~49節

6月5日 聖霊降臨後第3主日 ルカによる福音書6章37~49節
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◆人を裁くな
6:37 「人を裁くな。そうすれば、あなたがたも裁かれることがない。人を罪人だと決めるな。そうすれば、あなたがたも罪人だと決められることがない。赦しなさい。そうすれば、あなたがたも赦される。
6:38 与えなさい。そうすれば、あなたがたにも与えられる。押し入れ、揺すり入れ、あふれるほどに量りをよくして、ふところに入れてもらえる。あなたがたは自分の量る秤で量り返されるからである。」
◆実によって木を知る
6:43 「悪い実を結ぶ良い木はなく、また、良い実を結ぶ悪い木はない。
6:44 木は、それぞれ、その結ぶ実によって分かる。茨からいちじくは採れないし、野ばらからぶどうは集められない。 6:45 善い人は良いものを入れた心の倉から良いものを出し、悪い人は悪いものを入れた倉から悪いものを出す。人の口は、心からあふれ出ることを語るのである。」
◆家と土台
6:46 「わたしを『主よ、主よ』と呼びながら、なぜわたしの言うことを行わないのか。
6:47 わたしのもとに来て、わたしの言葉を聞き、それを行う人が皆、どんな人に似ているかを示そう。:48 それは、地面を深く掘り下げ、岩の上に土台を置いて家を建てた人に似ている。洪水になって川の水がその家に押し寄せたが、しっかり建ててあったので、揺り動かすことができなかった。:49 しかし、聞いても行わない者は、土台なしで地面に家を建てた人に似ている。川の水が押し寄せると、家はたちまち倒れ、その壊れ方がひどかった。」

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「礼拝に備えて」
 「それは、地面を深く掘り下げ、岩の上に土台を置いて家を建てた人に似ている。洪水になって川の水がその家に押し寄せたが、しっかり建ててあったので、揺り動かすことができなかった。」このみ言を与えられて、一か月前に起きた熊本大地震を思い出しました。
 熊本は火山性の地震はあっても、わりと地震は少なく、今回のような大きな地震が起こるとは思いもしませんでした。10余年前に福岡西沖地震で、福岡から遠く離れた熊本教会の礼拝堂にも、天井の梁や柱などに亀裂が入りました。この地震の時、私は説教壇におり、今しも説教をしようとしていました、会堂全体がみしみしと揺れましたが、しばらくしておさまったのでそのまま礼拝を続けました。 会衆の中には床に座り込んでしまった人もいたが、皆さん慌てることもなく、礼拝は滞りなく終わりました。古い窓ガラスも割れることもなく、目立った損傷もなくほっとしましたが、その日の夜の外国語礼拝の後、宣教師の方が、柱に亀裂がはいっていることや、梁が割れていることをみつけて教えてくれました。引退の一年前のことでした。日本のルーテル教会発祥の地の会堂を残したいという一念で、改修工事を始めました。礼拝堂の中には鉄パオプでやぐらが組まれ、礼拝は一階の集会室で行うことになりました。
 工事の途中で、今後のことを考え建物の耐震強度を尋ねると、今の状態では危険度は大きいと言われ、その対策を考えました。1950年献堂の古い木造の建物、土台から直すのは費用からとても無理、次善の策を尋ねました。今の木造建ての一番の欠点は、重い屋根瓦にあると言われ、追加注文で屋根瓦を全部おろして、耐久性のあるトタン?に葺き替えました。 今回の大地震でその効果があったかどうか心配していましたが、2度の震度6?の地震に耐えて倒壊を免れました。大きな被害のあった熊本城の近くだったので本当に心配していました。嬉しかったことは、その週の日曜日、熊本教会は通常通りに礼拝をおこなったそうです。さすがに交通の状態が悪く参加者は少なかったが、次の礼拝には30余人が集まったとのことでした。
 会堂が残ったことも嬉しい事でしたが、信徒の皆さんの信仰に揺らぎがなかったことがとても嬉しいことでした。今日の日課でイエス様が言われたことは、信仰にしっかり立っていれば、どんな困難の中でも信仰(心)の家は揺らぐことがないということだったのではないでしょうか。
 教会員の中にも、地震で家屋を失った人もいるし、車中泊を何日も続けた人もいました。牧師館の書斎が散乱したままで礼拝をおこない、信徒を訪問し、地域のために教会を開放し、炊き出しに奔走された、熊本地区の牧師たちの勇気と頑張りに、改めて感謝と敬意を払いたいと思います。被災された方々もまた、ゆるぎなき信仰に立ち続けられるように、神様のお守りを祈りつつ。

by minitayori | 2016-06-03 20:24