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礼拝に備えて 8月28日  ルカ福音書14章7~14節

8月28日 聖霊降臨後第15主日 ルカによる福音書14章7~14節
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14:7 イエスは、招待を受けた客が上席を選ぶ様子に気づいて、彼らにたとえを話された。
14:8 「婚宴に招待されたら、上席に着いてはならない。あなたよりも身分の高い人が招かれており、:9 あなたやその人を招いた人が来て、『この方に席を譲ってください』と言うかもしれない。そのとき、あなたは恥をかいて末席に着くことになる。
14:10 招待を受けたら、むしろ末席に行って座りなさい。そうすると、あなたを招いた人が来て、『さあ、もっと上席に進んでください』と言うだろう。そのときは、同席の人みんなの前で面目を施すことになる。
14:11 だれでも高ぶる者は低くされ、へりくだる者は高められる。」
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「礼拝に備えて」
 「報いを求めず 人に与えよ!」、教団讃美歌536番の歌詞です。50余年前、聖書学院に入った時に聖歌隊を作り、四重唱で仲間と教会を回って奉仕した時に歌った歌です。今は、ほとんど声が出なくなってしまいましたが、これでも少年の時にはボーイソプラノで歌い、青年ではテナーを受け持って歌っていました。
 この歌詞は伝道の書(現在のコレヘトの言葉)11章1節をヒントに作られたと言われています。作詞したのは、1868年ニューイングランドで最初の婦人牧師となった人で、奉仕事業に貢献しつつ、著述家としても活躍し、また、多くの書物を書き、詩集も発表したと言われます。この方の思いを凝縮したように、無償の愛と奉仕の働きに専念しつつ待つべきことを歌った歌で、日本では明治以降に紹介されましたが、あまり教会の礼拝などでは歌われることがなく、少数の人に愛好されてきた歌です。
 聖書学院に在籍したのは21歳の時でした。聖書の勉強と共に、神様と人に奉仕することを、身を持って体験させていただきました。開拓伝道、ビラ配り、天幕伝道での証などなど。初期の宣教師や、先輩の神学生や牧師先生たちが率先して働く姿に、心打たれつつ、伝道する者としての熱意を鍛えられてきました。
 この讃美歌の心であり、牧師の生き方、無償の奉仕と愛の姿は、多くの人の心を打ち、その熱意と愛に、人に仕えるイエス様の姿を重ね合わせて、今に生きるイエス様に出会う人が多かったと言われます。私達はその様に教えられ、イエス様のように人に仕えることの大切さを心に持って、牧師への道を進み始めました。
 今日の日課の聖書では、イエス様の時代の聖職者・指導者の状況が語られています。彼らは自分の地位を利用して、人の上に君臨しようとしていました。神に選ばれた貴さではなく、富と地位、人にもてはやされることの心地よさに負けていたのです。イエス様の弟子たる者は、人に真心と誠実さと愛を、無償で与えるものでなければならない、そのことを今弟子たちに教えておられるのです。
 その教えは、時代を超えて今の教会、牧師、信徒たちへの教えでもあるのです。イエス様は何の報いも求めずに私達を愛し、その魂の救いのために命をかけてくださいました。そのイエス様の願いを心に留めて、生きるものでありたいと思います。
神はその独り子を与えてくださったほどに、あなたをそして私を、この世界のすべての人を愛してくださいました。その愛こそあなたの宝、私の宝なのですから。


by minitayori | 2016-08-27 17:46