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礼拝に備えて 2004,10,10 「み国を来らせたまえ」

2004・8・10 マタイ13章24~35 「み国を来らせたまえ」
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13:24 イエスは、別のたとえを持ち出して言われた。「天の国は次のようにたとえられる。ある人が良い種を畑に蒔いた。
13:25 人々が眠っている間に、敵が来て、麦の中に毒麦を蒔いて行った。 13:26 芽が出て、実ってみると、毒麦も現れた。
13:27 僕たちが主人のところに来て言った。『だんなさま、畑には良い種をお蒔きになったではありませんか。どこから毒麦が入ったのでしょう。』 13:28 主人は、『敵の仕業だ』と言った。そこで、僕たちが、『では、行って抜き集めておきましょうか』と言うと、
13:29 主人は言った。『いや、毒麦を集めるとき、麦まで一緒に抜くかもしれない。
13:30 刈り入れまで、両方とも育つままにしておきなさい。
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「み国を来らせたまえ」
マタイによる福音書13章24ー30節

8月6日には広島に人類史上はじめて原子爆弾が投下され、広島は一瞬にして町も人も灰となった、忘れることのできない日。その記念式が行われた。その3日後、9日には長崎でたくさんの人がなくなった。多くの悲しい犠牲者がでたが、その人々の悲願の上に立って日本は平和憲法に従って、世界に貢献する国として69年、努力してきた。

原爆を作ったオッペン・ハイマー博士は、当時有能な物理学者としての名声をえた。しかし、原子爆弾の生みの親と言う汚名を着せられ、1967年2月、ガンになり、生涯を悔やみつつこの世を去った。死が訪れる1年ほど前に、彼はこう語っている。
「私の人生は完全に失敗であった。私の業績は、口に灰の味を残す事でしかなかったのだ」と。「私は既に死んでいる。私は世界の破壊者だ」

さて、今日与えられたみ言に従って、イエス様が繰り返し語られる「天の国」について考えてみたい。キリスト教とは、罪の赦し、神の愛、そのための十字架のみ業、そのように考え教えている。そのことは、教会堂にあらわされている。天の国に住み得ない人間の罪がかたられ、裁きが語られ、同時に、罪の赦しが語られ、そのためのあがないの業としてのイエス様の十字架が語られる。
教会の正面にある十字架は、私たちが天の国に住まうために、神様がなし終えた贖いの十字架のみ業を示し、「あなたは今日、私と一緒にパラダイス、天の国に入るであろう。」と語られている。神様はあなたの救いのための全ての準備を終えて、待っていてくださる。
それがこの教会の意味するところ。私たちは喜んで教会に来る。これがルーテル教会の礼拝の意味である。
さて、今日の日課の例えは、ある人が自分の畑に良い麦を蒔いた。ところが、敵が来て同じ畑に毒麦を蒔いていった。そのために良い麦と悪い麦が混ざってしまった。
畑の様子を見に行って使用人が、驚いて、毒麦を抜き取ろうと主人に進言するが、主人は間違って良い麦を抜いてしまうといけないので、刈り入れの時まで待つように指示した、と言う話である。
神様はご自分が作られた世界に目を留め、すべての人の救いに目を留めておられる。畑を愛し、蒔かれた種を愛される畑の持ち主の心が生きている場所。天国はイエス・キリスト、そのみ旨が行われる所。
良い麦は毒麦と一緒になったとしても、変わらず良い麦であり続けると言う。良い麦は、悪い麦と共に、終わりの日まで成長して行く。この畑の主人は、その僕にも、先走って毒麦を引き抜いてはいけないと言った。良い麦と一緒に抜いてしまうことを心配される、神様の深い愛だ。
私たちは、勇気を持って、様々な誘惑と戦いのあるこの世で「み国を来らせ給え」と祈りつつ日々の生活を、命の種をゆだねられた神の子として生きて行きたいと思う。
「勇気を出しなさい、私はすでの世に勝っている」と言われるイエス様が、わたしたちのうちに、そしてすぐそばにいてくださいます。


by minitayori | 2014-08-09 18:25