2012・12月23日(日) 待降節第4主日
聖書 : ルカによる福音書1:39-45
1:39 そのころ、マリアは出かけて、急いで山里に向かい、ユダの町に行った。 40 そして、ザカリアの家に入ってエリサベトに挨拶した。
45 主がおっしゃったことは必ず実現すると信じた方は、なんと幸いでしょう。」
「礼拝に備えて」
いよいよクリスマス主日になります。ほとんどの教会でこの日にクリスマスの礼拝をし、聖餐式をし、お祝いの会をします。私もそうしてきました。
しかし、その忙しさにまぎれて、ともすればイエス様のいる場所を用意していなかったような気がします。正確な時間は不明ですが、イエス様はベツレヘムに着かれてすぐに産気づき、泊まる宿を探したと書いてあります。しかし、どの宿も一杯で、泊まるところが無く、やむをえず、家畜小屋を借りてそこで初めての子を産んだと記されています。
ある村の教会学校の子供劇の時の話です。この子供たちの中に一人の知的障害を持つ子供(A君)がいました。脚本に従って子供たちに役割が決められていきます。しかし、この障害を持つA君をどの役につけるか問題になりました。
先生たちは相談して、宿屋の主人の子供、と言う役を与えました。セリフは、主人がヨセフさんに言った「部屋はないよ、家畜小屋なら空いているよ」というセリフをもう一度繰り返すことでした。
当日まで、A君は「部屋はないよ、家畜小屋なら空いているよ」、と言うセリフを何10回も繰り返しました。
さて当日になりました。家族も先生たちも彼がちゃんと言えるかどうかが心配でした。幕が開き、劇が始まりました。ヨセフさんとマリヤさんが来ました。最後の宿屋の主人とその子が立ちました。A君は無事に「部屋はないよ。家畜小屋なら空いているよ!」と言えました。家族も先生たちもホッとしました。
ヨセフさんとマリヤさんは家畜小屋の方にとぼとぼと歩いていきます。その後ろ姿を見ていたA君は、突然泣き出して、「ヨセフさん家畜小屋に行ってはだめ。そこは寒いよ。赤ちゃんが風邪をひいてしまうよ。」
劇は中断してしまいました。A君は泣き叫んでいます。そして言いました。「僕の家に来て。僕の部屋が空いているから・・」
劇としては、続けられましたが、後で父兄たちやクリスマス劇を見ていた人々は、「今までにこんなに感激したクリスマス劇はなかった!」と口々に言って帰ったそうです。
「赤ちゃんが風邪をひいてしまうよ。僕の部屋に来て」この子の叫びを、クリスマスに私は心から叫んだことがあるだろうか。
この日、どうぞ私の心の部屋に来てください、と祈ろうではありませんか。それこそ本当のクリスマスなのです。
イエス様はあなたの心の中に来てくださいます、あなたの救い主として。
「主がおっしゃったことは必ず実現すると信じた方は、なんと幸いでしょう。」
クリスマス、あなたに幸がありますように。
「断想-つれづれに 023」
・昨日、金曜日、このケアハウスと特別養護老人ホーム恵泉のクリスマスが行われた。手作りのたくさんのご馳走が出て、家族や友達が参加して楽しい交わりをしました。
・ケアハウス(自立型)では讃美歌を練習して歌った。
特養の恵泉では、善きサマリヤ人の劇をした。セリフを読む人がいて、それに合わせて車いすの人が出てきてワーカーさんに助けられながら身振りで参加する。
・にこにこして楽しそうだった。今年強盗に襲われたユダヤ人役は101歳になる私の友人(元花道の先生)だった。
・今もとてもお元気で、毎朝の礼拝後、握手をしてお話するのを楽しみにしている。
・高齢者の方々の大きな悩みは、話を聞いてくれる人がいないということ。お互いに聞きたくても耳が不自由になって、意思疎通が難しく、あきらめてしまう。
・つらさ、悲しさは他人事ではないなー。いつか私の行く道、今はできるだけ時間を取ってお話を聞いてあげたいと思う。
・でも神様への祈りの電話は、24時間営業。いつでも安心してお話してくださいね。いつもの口癖です。
良いクリスマスをお迎えください。